ネットブック向け高速起動Linux Moblinの最新版「Moblin V2.0 Beta」が21日にリリースされている。
早速、ネットブック「MSI Wind U100」にインストールした(HDDインストール方法は本記事の後半*)。

日本語サポートのインストールは手作業で対応可能だ。これで文字化けも無くなり日本語入力も可能になる。
MoblinはFedoraベースなのでyumコマンドを利用する。Moblinのリポジトリでは日本語サポートをインストールできないので、Fedora 10のリポジトリを追加する。

HDDにインストールしたMoblinを起動したらターミナルを起動してrootでログインする。

$ su -

http://matteocorti.ch/docs/yum-fedora.html からfedora.repoをダウンロードする。
fedora.repoを/etc/yum.repos.d/に保存する。
fedora.repoを編集する。
「baseurl」の前の「#」を取り除く。
「$releasever」を全て「10」に置き換える。

http://fedoraproject.org/en/keys からFedora 10のGPG keyファイル4EBFC273.txtをダウンロードする。または https://fedoraproject.org/static/4EBFC273.txt

 

GPG keyをインポートする。

rpm --import 4EBFC273.txt

いよいよ日本語サポートを一括インストールする。

yum groupinstall "japanese support"

これでかな漢字変換のscim anthyやVLgothicフォント、辞書ファイルkasumiなどが一括インストールされる。
再起動して、firefox等を起動したら半角/全角キーかCtrl+Spaceでかな漢字変換を起動する(冒頭2番目のイメージ画像参照)

* :Moblin V2.0 betaのHDDインストールは以下のとおり。
MoblinのLiveイメージのダウンロード。
http://moblin.org/downloads
USBメモリにコピーする。もしUSBメモリがマウントしていたら解除しておく。
umount /dev/sdb1
dd if=moblin-netbook-ux-beta-20090518-004.img of=/dev/sdb

USBメモリからMoblinを起動(BIOS setupの起動順序でUSBメモリを優先にするか、POSTでboot menuを出してUSBメモリを選択)。
Boot Installを選択する。
インストーラが起動するのでHDDにインストールする。言語等は日本語を選択。


Moblin V2.0 betaはディスクトップが本格的になった。正式版のリリースも近いのでは。
起動時間は前alpha版とあまり変わらない様だ。 


最近のテーマ、高速起動Linuxは、現時点ではXandros Prestoがベストだと思う。改造でUSBメモリ起動もできるし、日本語サポートも手作業で対応可能だ。起動時間はMoblinより確実に早い。ただしライセンスは有償(20ドル)。試用期間(7日)経過後も10分間は使えるので常用している。
http://royalwin.blog.so-net.ne.jp/2009-05-03
http://royalwin.blog.so-net.ne.jp/2009-04-26

起動時間に関してはDeviceVM Spashtopが優秀だが、使用できるアプリが限られ自由度が少ない。
また今のところは一部メーカー製PC、マザーボードにバンドルされているのみでオープンソースではない。MSI Windで動かすにはハッキングが必要だ。

Moblinは正式版になればかなり有力だ。FedoraベースなのでFedoraのアプリが使用できる。
起動時間も2~3秒を目指しているというからまだまだ改善されるだろう。

その他Linpus QuickOS、gOS Cloudなどがあるが、ダウンロードできないので試していない。
それからgoogle AndroidやSymbian OSというのもあるが、これはLinuxなんですか?