BackTrack 3が6月19日にベータ版から正式版になりました。
BackTrackはペネトレーションテスト用のLinuxで、ネットワークやコンピュータの脆弱性を調べるツールが沢山入ってます。SLAX(Linuxの1種)なので動作が軽快で、分かりやすいLinuxです。

http://mirror.internode.on.net/pub/backtrack/bt3final_usb.iso

BackTrack 3 finalにはLiveCD版とUSB版もあります。
手持ちの200X高速USBメモリ(2GB)があるので、LiveCD版に加えUSB版もダウンロードしました。
(このUSBメモリはシーケンシャルリードで32MB/s出ます!)

この記事はBackTrack 3 USB版の紹介です。

こちらもご参照下さい。
【BackTrack 3 Final LiveUSB 作成】 2010-02-09
【SpoonWpa Aircrack-ngのGUIツール】 2009-02-07

USBメモリに1パーティション(FAT32)では設定変更やファイル追加が保持されません。
そこでUSBメモリを2つのパーティションに分割し、2ndパーティションに変更追加を保持させるようにします。

LiveCDでBT3を起動します。

USBメモリを挿して認識させます(USBメモリ内のデータは消えますのでバックアップしておいてください)
USBメモリを2つのパーティションに分割します。

左下のKの横にあるアイコンでKonsoleを起動して、以下のコマンドを入力します。

umount /dev/sdb1
fdisk /dev/sdb
d
1     (パーティションを削除)
n
p     (プライマリパーティション)
1
1
190   (1stパーティションのシリンダ1-190)
t      (ファイルシステムのタイプ)
b      (FAT32)
n
p     (プライマリパーティション)
2
191
251    (2ndパーティションのシリンダ191-251)
t       (ファイルシステムのタイプ)
83      (linux)
p      (パーティションテーブルを表示して確認します)
w

2ndパーティションをext2でフォーマットします。

mkfs.ext2 /dev/sdb2

ポイントです!今フォーマットした/dev/sdb2内にchangesディレクトリを作ります。

mkdir /mnt/sdb2
mount /dev/sdb2 /mnt/sdb2
cd /mnt/sdb2
mkdir changes

changesディレクトリを作成しておかないと起動時にエラーになります。

BT3を終了して、Windowsを起動します。
USBメモリのパーティションをFAT32でフォーマットします。

ダウンロードしたbt3final_usb.isoをwinrarで解凍します。
winrarはisoも解凍できます。
解凍したbootフォルダとBT3フォルダをUSBメモリに保存します。

USBメモリのbootフォルダ中のbootinst.batをダブルクリックして起動します。

これでUSBメモリがブータブルになります。

次にUSBメモリのbootフォルダ→syslinuxフォルダのsyslinux.cfgをメモ帳で編集します。
APPEND vga=0x317... changes=/dev/sdb2 に変更します。
---(52行目以下)---
LABEL pchanges
MENU LABEL BT3 Graphics mode with Persistent Changes
KERNEL /boot/vmlinuz
APPEND vga=0x317 initrd=/boot/initrd.gz ramdisk_size=6666 root=/dev/ram0 rw changes=/dev/sdb2 autoexec=xconf;kdm
---

BIOSの設定で起動順序の先頭をUSBメモリにして保存します。
パソコンを再起動してUSBメモリからブートすると、BT3の起動選択画面が表示されます。 

起動選択画面でBT3 Graphics mode with Persistent Changesを選択します。

すると/etcや/sbin,/homeなどが2ndパーティションになりますので、設定変更やファイル追加の保持が可能になります。

USBメモリで再起動時は常にBT3 Graphics mode with Persistent Changesを選択します。
再起動後も設定変更やファイル追加が保持されています。